この記事では、現役マッククルーがミスをゼロに近づけるために実践しているPDCAの本質と、具体的な習慣化ノウハウを全て解説します!
これを読めば、あなたのバイト先でミスが起こる真の原因が分かり、マックの仕組みから学んだ「応用可能な確認習慣」が身につきます。
失敗を成長に変えるマインドセットも理解でき、様々な場面での問題解決力が手に入りますよ!
現場の混乱はなぜ起こる?オーダーミスの”根本原因”を掘り下げる
いきなりですが、みなさんはバイト中に「あ、やばい」と背中に冷や汗をかいた経験はありませんか?
特に飲食店バイト経験者なら、オーダーミスは一度は経験する通過儀礼のようなものかもしれません。
注文された商品と違うものをうっかり提供してしまった、お客さんが注文していない商品を間違えて伝票に打ち込んでしまった、テイクアウトの時に商品を入れ忘れをしてしまった…。
イートインだけでなくテイクアウトもある飲食店では、こういうミスが普通に起こりますよね。僕が働いているマックでも、起こってしまうものです。
僕の経験から、現場の混乱とオーダーミスの根本原因は、大きく分けて2つあると感じています。これらは、みなさんの他のバイト先でも起こりうる、共通の課題かもしれません。
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根本原因その1:ジャンルが複雑な「一度に大量注文」の波
マックでは、バーガー、ポテト、ドリンクの基本セットに加え、ナゲットやサラダなどのサイドメニューの変更、
さらにはシェイク、フルーリー、フロート、マカロン、ハッピーセットのおもちゃなど、ジャンルの違う商品が一度に大量に注文されることがよくあります。
ドリンクだけでもホットとアイス、サイズもS、M、Lと違いがあり、
その全てを「作る」「取り揃える」「確認する」という工程に時間がかかり、どこかでミスが生まれてしまうことはあるあるかなと思います。
根本原因その2:注文の洪水による「土日の昼などのピーク時間」のキャパオーバー
これはもう、どの飲食店でも同じかもしれません。
土日のお昼のようなピーク時間は、ただでさえ注文数が多く、キャパオーバーを起こしがちです。
お客さんの数も家族連れや友達同士など人数も多いです。
店内レジだけでなく、モバイルオーダー、セルフオーダーからの注文が一斉にモニターに流れ込み、イートインとテイクアウトの注文が大量に溜まります。
急いで提供しようとすればするほど、渡し間違いや入れ忘れなどのミスが起こります。
まさに、「急がば回れ」が通用しない”戦場”なんです。
次の見出しでは、「こんな混乱した状況でもミスをゼロに近づけるPDCAの本質」について、僕たちの実例を交えて掘り下げていきます!
ただのミスでは終わらせない!マッククルーが実践するPDCAサイクルの本質
前の見出しで、オーダーミスが「大量注文」や「ピーク時のキャパオーバー」という環境要因で起こることをお話しましたが、
では、その混乱を前に僕たちはどう立ち向かえば良いのでしょうか!
それは、「ミスを個人の失敗で終わらせない」というマインドセットを持つことです。これこそがPDCAサイクルの本質だと、僕の経験から強く感じています。
僕がマックで働き始めたばかりの頃、まさにその洗礼を受けました。
レジで大量注文が入った時のことです。
セットメニューはもちろん、ハッピーセット、単品バーガー、ドリンクそして、その他単品メニュー、、、。
注文の複雑さに焦った僕は、注文の確認をせずにすぐお会計に進み、伝票番号を渡してしまいました。
大量注文なので、厨房も必死で作る、取り揃える、確認するのに時間がかかり、お客さんを少しお待たせしてしまいました。
その待ち時間にお客さんがレシートを確認したところ、「この商品は頼んでいない」と指摘され、頼んでいない商品を僕が誤って打ち込んでいたことが判明したんです。
もちろんすぐに返金対応をしましたが、このミスは僕が確認していれば防げたミスでした。
この失敗から学んだのが、PDCAサイクルの「D(実行)」と「C(評価)」の重要性です。僕の「D(実行)」は、「二重確認の徹底」に変わりました。
この能力が身につくから僕はきつくてもマックを辞めません!
➡マックを辞めない詳しい理由はこちらの記事で徹底解説しています!
それ以来、お客さんが商品名を言うたびに必ず復唱して頷きを確認し、さらに最後にもう一度、頼まれた全ての商品をまとめて確認するように徹底したんです。
この「二重確認」を習慣化してからは、オーダーミスが劇的に減りました。
ミスが減ると、厨房を狂わせることもなく、お客さんも良い気持ちで食事ができる。
僕たちクルーもポジティブになれる。
この「失敗→改善→定着」の流れこそが、ただのバイトを「問題解決の訓練の場」に変えるPDCAの本質なのです。
次の見出しでは、このPDCAサイクルを現場で回すために不可欠な「チェックリスト化」の具体的なノウハウを解説します。
「チェックリスト化」で見える盲点|クルーがやっている習慣3選
前の見出しで、僕が二重確認でミスを減らした話を紹介しましたが、これはあくまで「個人」の改善でした。
でも、現場のオーダーミスをゼロに近づけるには、「誰がやってもミスが起こらない仕組み」、つまり習慣化されたチェックリストが必要です!
僕たちマッククルーが、毎日意識せずにやっている、ある意味「最強」の習慣を3つ紹介します。
習慣1:【最強の自己防衛】1人1本保持のマーカーペンチェック
これは特にお持ち帰りの時に大活躍する、一番大切な習慣かもしれません。主に前のポジションを担う人が行います。
商品を袋に詰めてお客さんに渡す前、伝票の記載を見ながら、「この商品入れたな」と確認できたら、伝票に書かれているその商品名をマーカーペンで消します。
これを上から下まで全部消し切るまで渡しません。
もしチェック中に「あれ、まだこのポテトが入ってないぞ」と気づけば、すぐに周りに「〇〇が足りないよ!」とコールできる。
マーカーペンが、僕たちの入れ忘れを防ぐ最重要項目なんです。
習慣2:【パッと見で判断】ドリンクの「山」を使った蓋押しチェック
マックのドリンクは、似た色の液体が結構あります。コーラとゼロコーラとアイスコーヒー、Qoo白ぶどうとアイスティーと爽健美茶など、蓋の上からだと色でパッと判断できません。
そこで習慣になっているのが「蓋押し」です。マックのドリンクの蓋には3つの山のような膨らみがあり、「このドリンクはこの山を押す」と決まっています。
押してあれば、取り揃えの人が一瞬でドリンクの種類を判断できます。ちなみに、多くの人が注文する「氷なし」は、すべての山を押すルールになっています。
これは、スピードと正確性を両立させるための工夫です。
習慣3:【チーム連携】カスタマイズバーガーの「コール」
マックでは、オニオンやピクルス、ソースの「多め」「なし」などのトッピングカスタマイズや、夕方からの「倍バーガー」など、作る側が気をつけなければいけないことが山積みです。
これを間違えずに確実に提供するための習慣が「コール」です。
ハンバーガーを流す際に「〇〇バーガー、オニオン多めです!」「〇〇バーガー、倍です!」と、全体に聞こえる声でコールをします。
声に出すことで自分自身が再確認できるだけでなく、周りのクルーも「今、多めが流れたな」と意識できるため、入れ間違いや作り忘れが劇的に減るんです。
これらは、僕たちマッククルーがミスを減らすために実践している、ノウハウが詰まった習慣です。
次の見出しでは、このPDCAを「やったつもり」で終わらせないための、失敗を力に変えるマインドセットについて掘り下げていきます。
PDCAを「形だけ」で終わらせない|失敗を力に変えるマインドセット
さて、ここまでミスを防ぐ仕組みや習慣について語ってきました。しかし、僕たちがどれだけチェックリストを完璧にしても、人間である以上、残念ながらミスはゼロにはなりません。
では、ミスが起こった時、PDCAのサイクルを「形だけ」で終わらせずに、次の成功に繋げるには何が必要でしょうか?
それは、「失敗を責めない文化」という、僕たちクルーが現場で学んだマインドセットです。
マックには、デリバリーの商品だけを取り揃える「デリバリー担当」というポジションがあります。
デリバリーは、お持ち帰りでは考えられないほどの大量注文がたまにあり、入れ忘れがないように最も厳重な確認が求められます。
それほど厳重でも、ごく稀にミスは起こってしまうものです。
そんな時、ミスをしたクルーをマネージャーが「なんで忘れたんだ!」と責めることは絶対にありません。
マネージャーは常に冷静で、「このミスが起こったのは、どの確認ステップが機能しなかったからか?」と、その場で原因分析を始めるマインドを持っています。
• 「次は、最終確認でこの項目を追加しよう」
• 「これは、仕組みに問題があったね」
このように、個人を責めずに、改善策をアドバイスしてくれるんです。
僕はこの経験を通して、冷静なマインドはどんな分野においても重要だと痛感しました。
スポーツでも、勉強でも、仕事でも、マインドが安定していないと、良い結果は絶対に生まれません。
マックでのバイトは、この「失敗を力に変える冷静なマインド」を育むことができる、最高のトレーニングの場だと僕自身がクルーとして強く感じています。
このマインドセットこそが、僕たちのPDCAを形だけで終わらせず、常に改善し続ける原動力になっているのです。
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まとめ
- オーダーミスは「個人の問題」ではなく、「環境や仕組み」の問題
- ミスを防ぐための「二重確認」を徹底し、それを現場で習慣化
- マッククルーが実践する「マーカーペンチェック」「蓋押し」「全員コール」は、スピードと正確性を両立する仕組みである。
- 失敗は責めずに、「なぜ起こったか」を分析し、仕組みを直すという冷静なマインドセット

